合成できるタンパク質サイズはどのくらいですか? |
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10 kDa から360 kDaまでの合成実績がございます。 10 kDa以下でも合成は可能ですが、合成が難しい傾向にあります。 合成が難しい場合は、GST等と融合タンパク質として合成させると改善される場合があります。 |
翻訳後修飾はされますか? |
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糖鎖付加はされません。 リン酸化は起こりますが、目的タンパク質によっては由来の生物種と同様にアミノ酸がリン酸かされているかどうか異なる場合がございます。 リン酸化、アセチル化、ミリストイル化については、必要酵素および基質を導入することにより修飾を行うことが可能です。 またメチオニンアミノペプチダーゼが入っているので、配列によってはメチオニン除去の場合もあります。 |
シグナルペプチドは切断されますか? |
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シグナルペプチドは切断されません。 あらかじめシグナルペプチド配列を除いて鋳型DNAを構築することを推奨いたします。 |
エンドトキシン量はどのくらいですか? |
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WEPRO7240シリーズご使用の場合 ・コムギ抽出液中: 150~300 EU/ml ・タンパク質合成・精製後: 0.1~0.5 EU/ml |
合成したタンパク質の脱リン酸化はできますか? |
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可能です。 |
蛍光標識はできますか? |
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翻訳反応時にPromega社の「FluoroTect GreenLys in vitro Translation Labeling System」を用いて蛍光標識が可能です。 |
ビオチン標識はできますか? |
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酵素修飾によるビオチン標識法を公開しております。 また、受託合成サービスのメニューの一つとしても提供しています。 目的遺伝子はビオチン標識用タグ(BirA認識配列)を付加した融合型として鋳型を構築します。 タンパク合成反応液中にD-ビオチンとビオチンリガーゼ(BirA)を予め添加することで、目的タンパク質の合成とビオチン修飾を同時に行います。
化学修飾によるビオチン標識は標識部位が0〜複数箇所の可能性がありますが、 酵素修飾によるビオチン標識は標識部位がBirA認識配列の1ヶ所のみとなります。 ※ビオチン化率は100%ではありませんので予めご了承ください。
ビオチンリガーゼ合成用のプラスミド、ビオチン標識用タグベクターは弊社でご用意しております。 D-ビオチンはナカライテスク社等で購入が可能です。 その他、詳細は弊社までお問い合わせください。 |
タンパク質が全く合成出来なかった場合どのようなことが考えられますか? |
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〈鋳型構築・転写反応で失敗している場合〉 ・開始コドン直近に終止コドンが入ってしまっている。 ・mRNAが分解している。 〈翻訳反応で失敗している場合〉 ・合成が途中で止まってしまっている。(アミノ酸の配列が影響して翻訳が止まってしまっている、またはmRNAが絡まってしまい翻訳が止まってしまっている) ・合成はされているが自己分解してしまっている。反応温度を下げてください。 〈重層反応後の粗タンパク質〉 ・重層反応後の粗タンパク質の合成が確認でき無い場合、不均一な状態の反応液中からサンプルを分取していると考えられます(特に、キット付属のコントロールを合成した場合など)。重層反応終了後の反応液を緩やかに撹拌して、均一にした後にサンプルを分取し、SDS-PAGE等に供してください。 |
既存の発現ベクターでもそのまま使用できますか? |
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専用発現ベクターpEU-E101シリーズへの組換えを推奨しています。 |
コドンの最適化は必要ですか? |
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基本的には必要ありません。 ただし、下記のように大きく偏った配列を持つ遺伝子は、コドンの最適化により合成量が向上する場合もあります。 ・コドンの使用頻度の偏り ・mRNAの2次構造の偏り |
ribosome binding site (RBS)、internal ribosomal entry site (IRES)はありますか? |
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E01配列にあたります。 |
mRNAの精製は必要ですか? |
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基本プロトコールでは必要ありません。 |
Protease inhibitorは含まれていますか? |
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添加しておりません。 |
脂質は含まれていますか? |
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添加しておりませんが、小麦由来の脂質が微量含まれています。 |
翻訳反応時に界面活性剤を添加することはできますか? |
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添加できます。ただし、濃度が高くなると下記の可能性があります。 ・翻訳活性を失わせる ・目的タンパク質の活性を失わせる ・目的タンパク質の構造を失わせる |
翻訳反応時に補因子(金属イオンなど)を添加することはできますか? |
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添加できます。ただし、濃度が高くなると合成量が低下する可能性があります。 翻訳活性を失わせない推奨濃度(終濃度)は下記をご参考ください。 〈Caイオン〉酢酸カルシウム一水和物 [Ca(CH3COO)2・H2O] : 100 uM 〈Mgイオン〉酢酸マグネシウム四水和物 [Mg(CH3COO)2・(H2O)4] : 100 uM 〈Mnイオン〉酢酸マンガン(Ⅱ)四水和物 [Mn(CH3COO)2・(H2O)4] : 100 uM 〈Cuイオン〉酢酸銅(Ⅱ)一水和物 [Cu(CH3COO)2・H2O] : 100 uM 〈Coイオン〉酢酸コバルト(Ⅱ)四水和物 [Co(CH3COO)2・(H2O)4] : 10 uM 〈Niイオン〉酢酸ニッケル(Ⅱ)四水和物 [Ni(CH3COO)2・(H2O)4] : 100 uM 〈Znイオン〉酢酸亜鉛二水和物 [Zn(CH3COO)2・(H2O)2] : 1mM 〈Cdイオン〉酢酸カドミウム二水和物 [Cd(CH3COO)2・(H2O)2] : 100 uM |
翻訳反応時にDMSOを添加することはできますか? |
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添加できます。 ただし、1%以上の濃度になると合成量が低下します。 |
翻訳反応液中にアミノ酸濃度はどのくらい含まれていますか? |
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各アミノ酸終濃度0.3 mM含まれています。 |
翻訳反応液中にDTTは含まれていますか? |
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DTTは終濃度4 mM含まれています。 |
翻訳反応液中にEDTAは含まれていますか? |
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含まれておりません。 |
翻訳反応液中にEGTAは含まれていますか? |
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含まれておりません。 |
翻訳反応液中にDTEは含まれていますか? |
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含まれておりません。 |
翻訳反応液中にNaClまたはKClは含まれていますか? |
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翻訳反応(重層反応)液中には終濃度で、100mM酢酸カリウムが含まれています。 |
リポソームはどういった組成ですか? |
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大豆由来アゾレクチンです。 |
リポソームの粒径はどのくらいですか? |
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直径数百 nm程度です。単一径でありませんので、粒径幅があります。 ただし、ソニケーション処理により 約 150 nm 程度に分布のピークを示し(散乱光強度基準)、単分散に近い状態となっています。 |